一応感想だけを書きますがネタバレ注意です。
オッペンハイマ―
監督:クリストファーノーラン
出演:キリアンマーフィ、エミリーブラント、マットデイモン、ロバートダウニーJrなど
個人的にクリストファーノーラン映画は大大大好きで、インセプションやインターステラー、メメントなど何度も何度も見て毎回感動しています。
今回クリストファーノーラン映画の最新作として、制作を開始したころから楽しみにしていました。内容的にナイーブなものになりますので日本での公開はないかも?と言われていたころは海外にこの映画を見るためだけに行こうかとも考えていました。
そのくらい楽しみな映画だったわけですが、戦争物であり、かつ原爆を作った科学者の話ということでそういった視点で感想を書きたいと思います。
簡単に自分のバックグラウンドですが、九州出身であり、大学時代は長崎に住んでいました。そのため原爆は子供のころから毎年8月になれば考えるものになりますし、原爆ドームや平和公園は何度もいっています。被災者の話なども聞いていて、日本人の中でもそういった意識は強いほうだと思います。(一緒に映画を見に行った連れは日にちはわからなかったり、原爆ドームや記念像がどういったものかわからなかったので、西から外れればそういった人は多いのかなと思います。)
思ったことはまとめると3つの感想になります。
★今もこれからもずっと核兵器が生まれた後の世界でありこの事実は変わらないという恐怖(オッペンハイマーはこの世界を危惧していた)
★1個人のエゴや欲望により、原爆は生まれ多くの犠牲が生まれたということ
★ストローズ役をロバートダウニーJrがやったということ
★今もこれからもずっと核兵器が生まれた後の世界でありこの事実は変わらないという恐怖(オッペンハイマーはこの世界を危惧していた)
これは確かにそうなのだが、原爆ができたということは、できる前の状態には二度と戻ることはなく、原爆の恐怖に支配される世界であり続けるということをこの映画は教えてくれました。
それを止める方法は一つで、さらに強い兵器を作るしかなくその流れを食い止めることはできない。
日本人は、過去の戦争の悲劇を忘れないようにと活動をしている方が多くいるが、この活動の真の目的は二度と戦争の悲劇を生み出さないようにすることであるはずなのに、どこか昔を忘れないことを目的にしてしまっているような気がする。原爆があるこの世界でどのように平和を実現するのか?ここが戦後の世界で考えられるべきことではないかと思いました。
★1個人のエゴや欲望により、原爆は生まれ多くの犠牲が生まれたということ
子供のころから原爆の映像、被害の様子、言葉何度も目にして耳にしました。何十万人となくなっています。その原爆が生まれた裏側には、ちっぽけな人間のエゴや欲望で出来上がっているというのはものすごく苦しかった。。。
出世するために、世界に認めてもらうために、原爆で抑制して平和を作れるから、これからの戦死者を減らせるからと、殺人はダメなことであるということは理解しているのに正当化して、自分の利になる行動をとる。これが人間であり、日本人もこうだったんだろうと思うと苦しくなりました。
★ストローズ役をロバートダウニーJrがやったということ
アカデミー賞の助演男優賞をロバートダウニーJrがとったということでこの役に注目しておりましたが、映画冒頭ではなぜ?と疑っていました。映画を見終わったころにはアカデミー賞にふさわしいという答えになりましたが、原爆の父は彼でもあるのだなと思います。しかも完全に自分のための行動をしており、反戦のためのヒール役としては完璧だったと思います。
そんなストローズ役を、世界中のヒーローであるアイアンマンにやらせるというところが意義がありますし、若者に関心が生まれる要素になるのではないかと思いました。
めちゃくちゃまとまってませんが以上です。
またもう一度みて整理して深く書こうと思います。まずは備忘録程度で許してください。